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「電子マネー2.0」ってなんだ?    連載「電子マネー2.0」? 2008年の展望8

2007年は電子マネー元年といえ、電子マネーの普及期でした。2008年は、首都圏などで次のステップに進むと考えます。

次のステップを「電子マネー2.0」ととらえると、「電子マネー2.0」とは一体どのようなことなのでしょうか。考えてみます。

@どの規格でも使える

現在、電子マネーの規格により、使える場所やお店が限られています。これはユーザーにとって不便なこと。クレジットカードは、ほとんどの加盟店でメジャーなカードブランドが使えます。電子マネーもクレジットカードのようにならないでしょうか。

そのカギは、読み取り端末(リーダ/ライタ)の共用化にあるのではないでしょうか。コンビニなど一部のお店では一台の読み取り端末が複数の電子マネーの規格に対応しています。

他の加盟店でも、複数の規格に対応すれば、ユーザーの利便性は上がるでしょう。

A規格が集約される

お財布の中に、複数の電子マネー機能付きカードを持っている人も多いと思います。自動改札機にお財布をタッチしたらエラーになってしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。

現在、電子マネー(ICカード乗車券も含む)の規格は乱立しています。読み取り端末の共用化とともに、電子マネーの規格をいくつかに集約することも重要です。

プリペイドの場合、軸になるのは、Edy、Suicaを中心とした交通系電子マネー、nanacoの3つです。もう一段階の集約はあり得るのでしょうか。

ポストペイドの場合、iD、QUICPay、VISATOUCH(Smartplus)。ポストペイドはクレジットカードと性質が似ているのにかかわらず、カード会社や携帯電話のキャリアによってバラバラ。たとえば、ANAVISAカードを持っている人がiDを利用するには、NTTドコモのおサイフケータイを持たなくてはなりません。(他のキャリアのユーザーが利用できない)ポストペイドの場合、規格を集約して、カード会社や携帯電話のキャリアに左右されない状態にすべきです。

Bマイル・ポイント獲得から新たなサービスへ

電子マネーの普及を後押しした一因は、電子マネーを利用するとマイルやポイントがたまる点にありました。

しかし、いわゆるグレーゾーン金利の問題により、貸金業法が改正され、クレジットカード会社の経営を圧迫。2007年後半から、クレジットカードから電子マネーにチャージするときにポイントが付かなくなったり、ポイントからマイルにかえるレートが悪くなったりする動きが出てきました。「ポイントバブル」の崩壊です。特に影響を受けているのがEdy。

今後、他社のポイントやマイルに頼らない新しいサービスで勝負していく必要があります。

新しいサービスが「電子マネー2.0」の核になるのではないでしょうか。

新しいサービスの一つとして考えるのは、複数のサービスを一つのカードやおサイフケータイで行えるようになることが挙げられます。クレジットカードと電子マネー機能が一枚のカードに搭載されているのはもはやあたりまえ。さらに、FeliCaチップの能力を生かした新たなサービスが付加されていくでしょう。

たとえば、ANAとJR東日本の業務提携。陸と空のシームレス化。一枚のカードでシームレスな移動が可能になります。

また、3月に発行予定の東急の「TOP&ClubQ JMBカード PASMO」は、PASMOとクレジット機能のほか、JALマイレージバンクやJALタッチ&ゴーサービス機能、それにICカードキー機能も付加されます。

FeliCaチップの能力を生かした複合的なサービスを、各社が競うことになるのではないでしょうか。

補完的なものとして、限定性も挙げられます。

限定販売のカードやソフトバンクモバイルの「キャラケー」(シャア専用ケータイなど)など、コアなファン向けのサービスを企画し、他社と差別化を図るところもでてくるでしょう。

 

電子マネー2.0とは

ポイントやマイルの獲得と連動する形で電子マネーは普及してきた面がありますが、今後のサービスは、汎用性(@、A)やFeliCaチップの能力を生かした複合的なサービス(B)、限定性(B)を競うことになるのではないでしょうか。ポイントやマイルへの依存の解消が「電子マネー2.0」のスタートだと考えます。

みなさんはどう考えますか。

 

2008年1月9日

 

 

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