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ANAとJR東日本の提携の狙いとライバルの動向について考察する
ANAとJR東日本が提携を正式発表 「ANA Suicaカード」来秋発行 (3)

 

JR東日本とANAは12月6日、営業面における包括提携をすると正式発表しました。

JR東日本リリース ANAリリース

 

前回は、「ANA Suica カード」のスキームについて考察しました。

 

ANAマイルはSuicaへ交換可能に

ANAマイルはいままで、電子マネーEdyに交換可能でした。

今回の提携により、ANAマイルはSuicaポイントに交換できるようになり、Suicaにチャージできるようになります。

Edyも普及していますが、交通機関では利用できません。

首都圏の交通機関で利用できるSuicaは、マイルの交換先としては魅力です。

交換レートは発表されていませんが、「ANA10000マイル→Edy10000円分」と同じになるのではないでしょうか。

一つ気になることは、交換できるのはSuicaポイントであることです。JALカード SuicaやTypeIIのイオンカードSuicaは、マイルもしくはポイントを直接Suicaに交換できます。なぜなんでしょうか。

 

競合しないANAとJR東日本

鉄道と航空は競合すると思われがちですが、JR東日本と航空を比べるとほとんど競合しません。

JR東日本のドル箱路線である、東京―仙台間には、航空機は飛んでいません。ANAのドル箱路線である、東京―大阪、福岡間の新幹線は、JR東海とJR西日本の管轄。競合するのは、東京―秋田、青森間ぐらいです。

JR東日本とANAは、競合する分野がすくなく、ウィンウィンの関係で手を結ぶことができます。日本の運輸業界の2大企業の包括提携はとてもインパクトがあります。

 

競合しないため、「個人・法人向けWebサービスの連携」「旅行サービス会員組織/販売商品の連携」が実現しやすい環境にありました。

 

ANAの狙いとは

ANAはJALに比べて、首都圏の交通機関との連携が劣っていたこの一言に付きます。

JALは、JR東日本のほか、PASMOを導入している東急や小田急とも提携カードを発行しています。JR東日本のネットワークはいうまでもありませんが、東急や小田急はともに優良な住宅地を抱えています。

一方、ANAは東京メトロとの提携しているのみ。都心回帰で、東京都心に高層マンションが増え、住人も増えてはいますが、ネットワークという点では劣ります。

今回の提携により、JR東日本のネットワークも使えるようになるので、JALに対抗できます。

また、電子マネーという点を考えると、電子マネー分野でリードする、EdyとSuicaと連携できることは大きいでしょう。(対するJALは、SuicaとWAON)

JR東日本の狙いとは

ANAが抱えるビジネス顧客を取り入れることで、SuicaやVIEWカード事業を拡大することができます。ANAカードやJALカードの顧客は優良顧客が多いので、JR東日本には魅力的です。

 

ただ、ANAほどにメリットがあるとは思えません。JR東日本は、2004年4月21日にJALとの業務提携を発表しています。リリース

この業務提携により、JALとJR東日本は、JALカード Suicaを発行するようになりました。

リリースには、国内・海外ツアーの共同商品開発や共同プロモーション、来日旅客需要喚起策などを共同でおこなっていくことが記載されています。

JR東日本は、なぜANAと業務提携を行うことにしたのでしょうか。JALとの提携をさらに深めていく手もあったと思うのですが。個人的には、カード提携以外にJALとの提携が思うように進まなかったのではないかと思います。

JALやビットワレットはどのように巻き返すのか

まず、JAL。

ANAとJR東日本の提携がどの程度になるのかはわかりませんが、逃がした魚は大きいと思います。

JALの西松遙社長は定例会見席上で「(JR東日本との)協力関係で不足しているところがあるかもしれない」と語っています。ロイター

JR東日本とどの程度の提携ができるか、未知数です。

ただ、JR東日本が主導権を握っていて、ANAと同様の提携ができるかもしれません。そうしたら、JR東日本はしたたかですよね。

 

そして、Edyを運営するビットワレット。

ANAと蜜月関係にあるビットワレットですが、今後が気になります。Edyチャージにクレジットカードのポイントが付かなくなる動きが増えていることも逆風です。

 

電子マネーの勢力図が大きく変わる可能性があり、今後の展開に注目しましょう。

 

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2007年12月9日

※ANA Suicaカード(仮称)のスキームについては、個人的見解に基づくものです。正式な発表はまだされていません。

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